ふぇるとのブログ

Blenderメインですが、たまに絵を描いたり色々やっていこう!という自由気侭なブログです。

Blenderで115系CG製作!(15) Re:窓のモデリング(その9)

どーもふぇるとです!

前の2回は窓と言いつつネジしか作ってないので、ちゃちゃっと今回は進めて行きます!

 

というわけで、まずやることはネジの配置です。

ネジを別ファイルで作った方は前回紹介したアベンドを使ってネジを読み込んでおきます。あとは適宜配置すればOKです。あれだけ時間をかけておいてこれだけというね。

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さて、次は溝ですね。だいぶ前に後ほど溝を彫ると言っておいてまだやっていませんでした。ゴムは適宜配置したことにします。配置するだけなので。で、これはゴムを配置した後の話です。とりあえず上の窓の一番上についている風止めゴムを例にあげてやってみます。

 

下図で選択している頂点の形を利用します。

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この部分を「P」で別のオブジェクトに分離します。そして、この形を元に、くり抜く形を作ります。あとはブーリアンでもいいですし、このオブジェクトも「E」で押し出して窓枠と「Ctrl + J」で結合しても構いません。やりやすい方法で大丈夫なのでうまいこと溝にします。他のゴムの部分やスリ木部分についても同様に溝を彫って行きます。

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窓枠に関して残るは錠の部分と引っ掛けるやつだけですね。どうやらこれはテシカという会社の商品らしいので、図面なしで行きます。寸法は設計図や写真などから推測して作ります。それっぽくなればいいわけです。

さて、つまみの上の部分(左下の写真の赤で囲んだパーツ)ですが、まずは面を張らずに横から見た形と上から見た形を整えます。下図右のような状態にしてから面は途中でねじれないように気をつけて適宜張っていけば良いのです。

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造形についてですが、基本的には頂点を「E」で押し出していくことを利用します。最初は適当な平面を出しておきます。そのうちの一辺を「X > 辺と面のみ」で削除し(下図左)、残った頂点をうまいこと錠の形になるようにします。極端な例だと、下図右のような状態ですね。

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押し出し終わったら、端にある頂点同士に「F」で辺を張ります。ここまでのポイントとしては、丸い部分は無視して作ることと、のちに面取りをする部分を意識して作ることです。例えば、左下の面取り前の画像の赤丸で囲んだ部分の頂点ですが、角の頂点を面取りした時にはその隣にある頂点で面取りのカーブが止まるようになっています(右下)。

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このように意識して頂点を進展させることで、後々思った通りに造形できます。余裕があったら意識してみてください。Blenderの作業画面は分割もできるので、それを活用して形を整えてもいいでしょう。

さて、先ほどの場面に戻りましょう(面取りの前)。「Ctrl + B」で面取りをします。すると先ほど挙げた画像のようになります。(下は再掲)

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この状態になったら「F」で面を張ります。先ほども言ったように、角度が変わる部分でねじれないようにした方が見栄えがいいです。面を張ることができたら、「厚みつけ」モディファイアーを使います。厚さの部分はこの部品の厚さtのことです。適当に指定してください。 

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ちなみに、今更感がすごいですが、モディファイアは上にあるパネルほど先に適用されます

では問題です。同じ2つのモディファイアでも、下の二枚のような状態の場合、適用順序にはどう違いが出るでしょうか?

書くまでもないと思いますが、一応答えは数行空白を開けて書いておきます。

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答え合わせです。

まずは「ミラー」が上にある場合。画面上に出ているオブジェクトは「ミラー→厚み付け」の順に適用された状態の形になっています。「厚み付け」が上の場合は逆で、「厚み付け→ミラー」です。

今回の例では違いは出ないのですが、ブーリアンなどを使うときは気をつけましょう。例えば、「ブーリアン→ミラー」では「ブーリアンが実行された状態」で「ミラー」が実行される一方で、「ミラー→ブーリアン」では「ミラー」が実行された後に「ブーリアンが実行」されるのです。このことは下の画像を見れば一目瞭然です。

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↑「ブーリアン→ミラー」のとき

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 ↑「ミラー→ブーリアン」のとき

 

 

さて、少し脱線しました。錠の造形はできたので、あとは錠のつまみが入る穴をくり抜くのみですね。ここで注意です。

まずは下の画像をご覧ください。

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これは103系の設計図通りに作ったものです。

 

続いて下の画像をご覧ください。

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これは115系窓の写真元に作ったものです。

もうお分かりですね?そうです。穴の形状が違うのです。なので、今回は写真からわかる適当なサイズで作ります。とはいえ、そこまで設計が違うとも考えにくいので、103系の図面も参考にしていきます。

 

これも前にやったやり方のような気がしますが一応。

くり抜く形をまず作って行きます。下の画像の2つのパーツを作ります。基本図面通りなので詳細は割愛。 

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ちなみに位置関係はこんな感じ(↓)です。

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もうお分かりですね?ブーリアンです!ブーリアンえ、飽きた?まあいいじゃないですか。ブーリアンで下図のようなものを作ります。あとはもう一度ブーリアンを使えば終わりです。ここで先ほど書いたモディファイアの順番に気をつけてください。

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錠はこれで終わりですかね?あとは引っ掛けるやつですね。2000字は超えましたがこれだけなのでやってしまいましょう!

 

引っ掛けるやつとは、ですが、

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これのことです。まあ、この部品なのですが、モデリングに関しては立方体を「S」で潰したり伸ばしたりして「E」で一部を進展させれば終わりなんですけどね?

 

 

いや、こんなこと書きたかったわけじゃないんですよ。

 

モデリングしていて熟「よく考えられているな」と感じたので、どうしてもこの部品について書いておきたくて…。

最初この図面をみたとき(作ったときも)は正直「なんだこの部品?」って思っていましたが、実際組み合わせてみて「なるほど」と思いました(下図左)。ちゃんと引っかかって落ちないようになっているんですね!

気づいてから写真を見てみたのですが、確かに引っかかってました(下図右)。

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一見して今の工業製品と比べて無骨な感じがするものの、よくよくみてみると、隅々までしっかりと使うときのことまで考えられているんだなと思ってちょっと感動しました。パーツ数は今よりも多いはずなのに…。だから絶対に書きたかったんですよ、この話!

 

まあ、大幅に脱線したところで、あとは他のパーツと合わせていくだけになってきました。窓はあと2回くらいですかね?(てきとー)

 

次回の更新は10日月曜日辺りですかね?

次回「Re:窓のモデリング(その10)」

乞うご期待!(((もう窓も次回で10回目なのか…。