Blenderで115系CG製作!(11) Re:窓のモデリング(その5)
おはようございます、ふぇるとです。窓のモデリングだけで5回目になってしまいました。加えて、予約投稿をまた忘れるというアホなことをしました。すいません。一応木曜日(25時10分の投稿)なのでセーフってことで(アウトです。)
さて、今回は気分転換に二段開閉式の方の窓をやっていきたいと思います。
ちなみに、今回も使った設計図は103系の設計図なのですが、寸法が115系1000番台のものと異なる箇所があるため、まずは115系説明書にある断面図を参考に寸法を書き直していきます。例えば、下窓の上の部分の高さを25(30)mmから37mmに書き換える…などです。
あとは、この設計図にある断面図などを下絵にしてアルミ枠を作っていきます。このとき、実際のものではアルミは4つに別れているものを溶接する形式を取っていますが、CGなので、面倒なら一つのオブジェクトとして組み立ててもいいでしょう。どうせ断面なんて見る機会がないですしね?なお、ここではちゃんと別々のものとして作る人向けの説明をします。
まず断面図を下絵にします。それをなぞるようにして、平面から断面の形を起こします。押し出します。というのがざっくりとした流れです。
細かくみていきましょう。
まずは方針を決めます。
設計図をよく見ると、全く同じ形状の部品や、部品の一部の形状が共通であるものが確認できます。前者に関してはもう複製しない手はありません。では後者はどうでしょう?みてみると、共通しないところの形状を「考えないでいい」パーツがあるのです。それが、上段の下の部分と下段の上の部分の断面の形状です。これをくり抜くことで、他の部分にも流用できることがなんとなくおわかりいただけたでしょうか。ということで、まずはそこからですね。(とは言っても筆者は下から作ってますが(笑))
ではさっそく作っていきます。
平面を出しておきます。後々、編集モードで拡大縮小を使うことを踏まえて、半径を5mmにしておくと楽です。なぜなら、半径を5mmにしておくということは、寸法はそれぞれの軸方向に各1cmとなり、それを基準にk 倍することができるからです。左右の中心に3Dカーソルを置いておけば一発でその場所中心に平面を出すことができます。編集モードに移ります。初期状態だと例のごとくx-z 平面上に面があるので、「R」で回転させます。今回はループカットはせずに、あえて上の1辺のみを「 X > 辺と面のみ 」で消します。次に全ての頂点を選択して「 S > Y 」でy軸方向の幅(窓の厚さ)を合わせます。今回の場合たしか15mmだった気がします。もちろん、高さを揃えても構いません。
さて、ここで最初に辺を一つ削除して置いたことが役に立ちます。窓を固定するためのゴムを固定するための溝や、窓を抑える出っ張りなどを造形するとき、上の頂点を「E」で進展さるだけでよくなるのです。(下図)
ちなみに、最初にループカットしてしまっていると、下の辺に余計な頂点ができてしまい、ポリゴンが無駄に多くなります。また、前述の通り、場所によっては後々にブーリアンで水切りゴムなどを固定する溝をくり抜いたりするので、下手にループカットすると失敗の原因にもなりますし、無駄です。無駄なことはやめましょう()
ある程度形を整えたら、ベベル「B」で頂点の面取りをします。
ここで注意です。まだこのオブジェクトは押し出す前の状態なので、丸くする頂点を選択して「B」を押すだけでは実は何も変わりません。
頂点単体に対してベベルを適用するためには一つ機能を使います。「B」を押した後「頂点のみ(V)」をします。つまり、「 B > V 」です。すると、1点の頂点のみでもベベルを適用できるようになります。
ちなみに、よくよく下を見て見ると…?
さて、とりあえず断面の形状はできました。ちょっと形の違う部品を作るときのためのことに備えておきましょう。オブジェクトをコピーしましょうか?オブジェクトモードに戻ります。コピーするオブジェクト(今作ったもの)を選択した状態で「 Shift + D 」を押します。取り敢えず今回はわかりやすくZ軸方向に10cmだけ移動させておきましょう。わかりやすい数字にしておけば、すぐ元の位置に戻せますしね?それに、もし必要なかったとしてもその時に消せばいい話です。
では、先ほどのオブジェクトに戻ります。次に編集モードに移って、「A」で頂点を全選択します。そして「E」で頂点を押し出すことで窓枠を作ります。斜めにカットするところは後でまとめてやった方が効率的なので、今回はこの状態で放置します。
他の窓枠のパーツに対しても同様に形作っていきます。くり抜くのはまだいいでしょう。それは水切りゴムとか作った後まとめてやった方がいいです。また、いずれのパーツも左右対称な形ですので、ミラーモディファイアを使うのが楽です。しかし、適用ボタンをクリックするのは、くり抜いたりした後にしましょう。でないと、溝を彫る際に右半分で一回やって、左半分で同じことをもう一回やるなんて無駄なことをする羽目になります。
ちなみに少し気が早いのですが、溝を彫った後でも、うまくできていれば下図のような感じになります。まさに設計図通りの形ですね。設計した人すごい!おそらく設計図は手書きなのでなおのことすごい! そうだ、今更ですが、下絵として重ねてそれに合わせるだけでは寸法が間違いなくずれます。寸法が書かれていない部分は、他の部分から寸法を計算したり推測したりしてやっていきましょう!面倒ですが(苦笑)
では、今日最後にやるのは斜めにカットする部分です。既に察してくれている方もいらっしゃると思いますが、ブーリアンです!ブーリアン!
ちなみに、カットする形状は「溶接されている」ということを踏まえずとも、つながっている部分同士同じ形状なのは自明です。なので、一度ブーリアンを適用する際に使ったオブジェクトの頂点をいじってもう一方のオブジェクトに適用すればいいのです。はい、伝わるような表現になっていませんね。百聞は一見にしかず。下図をみてください。
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というわけで、無事ブーリアンを利用することで窓枠のアルミ部分を作ることができました。ちなみにですが、前述の通り後ほどミラーモディファイアを使います。また、溝を掘ったりするときにブーリアンもまた使います。そのため、まだ結合しないでおくのが無難です。
最後に窓ガラスは今のうちに作っておきましょう。寸法は設計図から計算してください。構造はほぼ同じはずなので、計算できるはずです。
さて、今日はキリがいいのでここまでにします。二段開閉式の窓(本体)であと必要なのはゴムとネジと細かいパーツですね。後ほど別の記事で書く予定ですが、一部のネジは規格上の理由でやむなく省略させていただきます。企画ではありません。規格です。ご了承ください。
というわけで次回は
「Re:窓のモデリング(その6)」
です。予定では30日(月)は更新できません。ごめんなさい。木曜日も更新できるかは五分五分です。更新されてなかったら「あ、またか。」と笑ってください。